約100年前の夏と今年の夏を比較する

約100年前の夏と今年の夏を比較する

■地球温暖化

子供の頃からよく耳にする言葉だった。
南極の氷が溶けて海面が上昇するとか、既に上昇していて消えそうな島があるとかいう話を聞いた。

■熱中症

子供の頃にはなかった。いつの頃からか毎年言われるようになった。同時に、『昔の夏はもっと暑かった』とか、最近はクーラーのせいで暑さに弱くなっているとかいう話も出始めた。

個人的には高校球児ですら倒れる夏なんだから、やはり暑くなっているんだと思っているのだが、自分で確認したことがなかった。ということで、以下の項目で簡単に述べたい。

■ある地域の約100年前と今の気温を比較する

気象庁のホームページから昔の気温がダウンロードできる。無作為に場所を選び、暫定的に1916年1月1日から1926年1月1日までと2007年1月1日から2017年1月1日までの気温を比較した。

検討①; 10年間の平均気温を推移グラフで見てみる

このグラフは横軸は年月日、縦軸は気温を表したもの。1月から12月までを10年繰り返しているので、上がったり下がったりしている。オレンジと青線の意味は凡例を見てほしい。まぁ、これだと、『ほとんど同じかなぁ』か、『少し上がったのかなぁ』という印象しか持たない。

 

 

検討②;10年間の平均気温の中から、6,7,8,9月を抽出して棒グラフと統計値で見てみる

ヒストグラムで比較してみた。1916年から1926年の間の気温は、28℃の頻度が最も多かった。これに対して、2007年から2017年のグラフは、30℃、32℃の頻度が増えていることがわかる。

次に、統計値で比較した。
結果は以下の表のとおり。平均で+1.6℃、中央値で+1.3℃だった。グラフからも統計値からも、やはり気温が高くなっているようだ。

検討③;10年間の平均気温の中から、11,12,1,2月を抽出して棒グラフと統計値で見てみる

まずはグラフ。見方は上記と同じ。やはり、2007~2017は1916~1926に対して高くなっている。統計値で見ても、平均気温は+1.8℃、中央値でも+1.8℃と、高くなっている。

 

温暖化が進んでいるのは確実なようだ。昔と同じ感覚でいると倒れるはずだ・・・。

最後に以下の情報を公開。
気候変動影響の避けるべき危険レベルとして、『産業革命後の気温上昇を2℃以内に抑える』という目安が、メキシコで開催されたCOP16(2010年)で合意されているようです。

ここでの2℃というのは、地球の平均気温ということだが、今回調べた地域は産業革命時期の気温と比較すると、感覚的には2℃を簡単に超えているのではないかと思うのは気のせいだろうか。

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